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集団指導と個別指導の違いは [塾]

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集団指導と個別指導の違いは、何でしょうか。端的に言えば、子どもの学習ペースや理解度に合わせた指導をするかどうかということではないでしょうか。ここが集団指導と個別指導の違いだと思うのですが、実はそのことが、集団指導より個別指導の方が学習指導の効果を上げていない原因になる場合もあります。


個別指導での問題点
①生徒のノートに直接解説を書き込んでいた
り、説明に使った書き込みがしてある紙など
をそのまま生徒に渡したりしている。 

勉強においては「自分の手で書く」という行為が非常に重要です。自分で作業することで思考が整理され、理解も深まるのです。書く作業は、そこに書かれている事柄を頭の中で読み、言葉を理解する行為です。特に新しい事柄を学ぶ場合には、書いている時に、不明な語彙や理解できない箇所を発見することができます。書くことが思考力を育むことは多くの学術研究が証明しています。

②解答にいたるまでの経緯を逐一細かく丁寧に
解説している。

細かく丁寧な解説は、生徒が受身になり、結果、思考停止状態に陥ることもあります。それこそ、生徒が理解できない言葉を用いてしまったり、生徒が聞き取れない速度で解説してしまったり、また、一度にたくさんの説明をしたりすると、それがどんなに丁寧であっても、生徒は整理・消化しきれず、かえって混乱してしまうのです。長い解説よりも、1つの解説で、5つの演習問題を実施する。上手な説明よりも、発問を投げかけ、生徒が答えるほうが、効率的な場合が少なくないのです。

③演習問題の全てをやらせてから丸付けしている。

テキストにおける小問題のレベルは同じではありません。特に算数・数学ではそうです。同じ大問1でも、(1)と(10)では、難度が違っています。当然(1)よりは(5)の方が難度は高く作られているのです。ですから、効果的な指導法は、まず生徒に、(1)と(5)をやらせてみてください。もし、(1)が正解で、(5)を間違えたならば、(5)のつまずきを解消し、それから次の小問、例えば(4)と(6)を解かせます。 上記の例で、いきなり全ての問題を与えたとしたら、その生徒は(5)以降の問題はおそらく解けないでしょう。手が止まり、時間がかかってしまうか、間違えを続けてしまう可能性が高いでしょう。

④生徒の言うことや、要求を聞きすぎる。

個別指導の授業における最大の失敗が「生徒の言うことや要求を聞きすぎる」ということにあります。生徒の要求(要望)を何でも聞いてしまうと、自分では何もしない、自分から考えて工夫をしないという癖がついてしまいます。それは自分の力量の範囲内での行動ですから、それまでの成績の維持以上にはなりません。塾で指導をして行動に変化を与えることができないので、「考えない生徒の再生産」をしてしまう可能性があるのです。生徒のペースに合わせるということが、個別指導の弊害になり得ることも有ります。生徒に寄り添い過ぎる指導をしないことです。ただし、突き放す指導だけでもダメだということです。生徒に対する指導の距離が大切なのです。
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