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増える「通信制高校」希望 [塾]

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このところ塾業界では「通信制高校サポート校」が増えている。振り返れば
確か20年ほど前、地方都市の中小・個人塾を中心にサポート校部門設置の小さなブームがあった。少子化の影響が表面化し始め、小学生などのクラス授業が成立しづらくなった頃のことである。昼間の空き時間を活用できるサポート校は減少していく収入を補填するのに格好の商品であった。が、そうした小さな流行もいつしか消えていった。理由はわからない。そのサポート校が最近、復活しつつあるという。

高等学校には全日制課程、定時制課程、通信制課程という3つの課程がある。3つ目を持つ高校がいわゆる通信制高校だが、これには通信制課程だけを有する独立校と、日制あるいは定時制に加えて通信制を有する併置校とがある。また、独立校、並置校ともに「生徒が入学できる地域が3都道府県以上に渡る」広域通信制高校と、入学できる地域が学校のある県・隣接する1都道府県に限られる」峡域通信制高校とがある。広域には私立が多く、公立のほとんどは峡域である。17年度以降、入学者が急増している。
では、そうした入学者はどこからやってくるのか。従来、言葉は悪いが通信制課程の主な供給源は全日制あるいは定時制課程の高校中途退学者だと言われてきた。その通りであろう。しかし、このところ、中退者はずいぶん減っている。10年代には10万人もいた中退者が15年度には4万人を割り、20年度は2万5000人弱まで減少した。 代わって増えたのが中卒者が直接通信制へというスタイルである。


サポート校の「今後」についてだが、サポート校の役割は孤立しがちな通信制高校生を学習面で支援するとともに精神面でも支援することだと思うが、ここまで通信制高校生の数が増えてくると当然、サポート校の需要も拡大していく。バラ色とまではいかないにしてもそれなりの市場規模が生まれることは間違いないようだ。


さらに、通信高校生の大学等進学率も次第に上昇しつつあり、やがては50%台半ばまで来ている全日制・定時制の進学率に迫るところまで行くものと思われる。中小・個人塾が急速に進む少子化を乗り越える方策の1つとして検討に値する部門なのかもしれない。

【参考資料/文科省「(各年度)学校基本調査」、同「令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について】
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