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あの生徒の想いで。 [塾]

足なり-救急車.jpg

長くこの仕事をしていると色々な事がありましたが、やはり忘れられないと言えば
悲しい出来事になってしまいます。

Aくんの事故
10年程前になるでしょうか。彼は小六で入塾しました。とても優秀でいつもトップクラスの成績。性格も相手思いで友達も沢山いました。そんな彼ですが算数で苦手の項目があるという事で入塾して来ました。その後も色々な意味で模範生でした。魚の卸業の父も彼の将来に期待していて、国立大学を目指していました。彼の頑張りで合格は確実と模試のデータも順調でした。そんな彼が高校生のある日の朝、突然父親から電話が掛かってきました。「朝、亡くなった」「通学で駅に向かっている途中、バイクとトラックの事故で… 。」真面目な彼の事だから、電車の時間に間に合わず少し急いだのでしょうか。声が消えかかって、泣き声混じりでした。彼の姿が頭の中で巡り、なかなか消えません。関わりも長いし、本人ももとより、家族の思いが痛いほどわかる気がして本当に辛かった。今でもバイクを見ると彼の事を思い出して、気持ちで泣いています。冥福を祈らずにはいられません。

Hくんの事故
事故と言えば思い出してしまう事例がもう一つあります。
Hくんは数年前に自転車で大事故を起こしてしまうのですが、実は何年か前より何度か危険な事がありました。塾の前は曲がり角になっていて直進と交差しています。見晴らしも悪い関係でよく事故があります。月に一度位の割合で車同士の事故があるのは日常になっていました。
たまたま私が見ていた時に、高校生の塾生Hがスピードを上げたまま曲がりました。ちょうど車が来て10mほど飛ばされ彼は宙に舞いました。大急ぎで救急車を呼び、彼の母を呼びました。母は着くなり私を見つけると抱きついて来ました。倒れている彼の脇で抱き合っている様は周りからは奇異に見えたかもしれません。彼の家では半年ほど前に交通事故で父を亡くしていたんです。また事故という母の気持ちがそういう行動になったようです。幸いその時は気を失っていただけでかすり傷程度でした。
その半年後、その母から電話があり「駅でHくんの自転車がマイクロバスに追突した。意識不明で病院に運ばれた」というものでした。今度は軽くは済まず首の骨(脊椎損傷)を折り、緊急手術を数回しましたが、寝たきりになってしまいました。医者からは手先さえも動くようになるかわからないという話でした。話を聞いて呆然としてしまいました。母の気持ちを考えるとみていられませんでした。半年後、医者の予想を超えた快復力を発揮して車椅子に乗れるまで快復したといって会いに来てくれました。泣けました。さらなる快復を祈らずにはいられません。またさらなる医学の進歩を期待する気持ちが強くなりました。

とにかく、自転車もバイクも大変危険な乗り物です。集中力を持って真剣に乗ろうなと今日も生徒に話しています。
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ハマコウ

大変つらいことです。気をつけなくてはと改めて気を引き締めます。
by ハマコウ (2020-06-30 18:39) 

ぼんぼちぼちぼち

前途ある若い人の死や大怪我はいたたまれないものがありやすね。
バイクや自転車、街で走るのを見ていて「危ないなあ」とヒヤヒヤすることしばしばでやす。
十二分に気をつけて欲しいでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2020-06-30 20:18) 

step-iwasaki

コメントありがとうございます。
生きている事自体が奇跡なんだなと思う昨今です。
by step-iwasaki (2020-07-01 17:46) 

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