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「死刑制度廃止」を望む理由 [社会]

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死刑制度を維持しても悲惨な事件はなくならない。孤立を感じる人々を社会がどう支えられるかが重要な視点かと思う。
最近の事例でも死刑制度が抑止にならない事を証明されているのではないだろうか。

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・昨日の事件「母を殺す予行練習しようと」逮捕の中3少女 東京・渋谷の女性2人刺傷 「死刑になりたかった」

・昨年京王線内の乗客刺傷事件では、容疑者の20代男「死刑になりたかった」

・先日死刑が執行された秋葉原無差別殺人事件でも、当時「死刑になりたかった。」と供述しています。獄中で出版もしていてその手の才能があったことは複雑な気持ちです。
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死刑になりたいから犯罪事件を犯すというのは、想定されてなかったと思います。近年同じような事例が増えている事からも死刑制度の意味さえ失っているのではないでしょうか。

いくつかの理由を述べている論文も有りますので以下、紹介します。
① 死刑は,野蛮であり残酷であるから廃止すべきである。
・ 多くの論者が,死刑は野蛮であり残酷であって,人道上許されえないことを根
拠として廃止を主張する。死刑は野蛮時代の遺物である。18世紀後半以降,人
道主義的思想に基づいて,死刑は法の名のもとの殺人であり殺人が許されないの
と同じく死刑もまた許されない,とする死刑廃止論が強力に展開された (三 。」
原憲三「死刑存廃論の系譜第6版 )

② 死刑の廃止は国際的潮流であるので,我が国においても死刑を廃止すべきである。

・ 今日,死刑廃止が迫られている理由の第一は,国連の死刑廃止条約の批准を急がなければならないということである。死刑廃止条約の批准のいかんにかかわらず,西欧のほとんどの国はすでに死刑を廃止しており,いわゆる先進国において完全に死刑存置国といわれるのはわが国だけである。

③ 死刑は,憲法第36条が絶対的に禁止する「残虐な刑罰」に該当する。

④ 死刑は,一度執行すると取り返しがつかないから,裁判に誤判の可能性がある以上,死刑は廃止すべきである。

⑤ 死刑に犯罪を抑止する効果があるか否かは疑わしい。
自暴自棄に陥った人たち,自らの命を賭して実行しなければならないという誤った信念をもった人たちには,死刑は抑止力をもちえない。自殺願望により犯行に及ぶ人たちに対しては,むしろ誘発性をもつのである (岩井宜子「刑事政策 。」第4版 )

⑥ 犯人には被害者・遺族に被害弁償をさせ,生涯,罪を償わせるべきである。

・ 死刑にしないで生かしておいて被害者賠償や悔悟の生活を送らせたほうが刑罰 「の目的に合致しています (菊田幸一

他にも理由は有るようですが、今回はこの辺で。
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