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ついに立憲民主党も「与ゆ党体制」に組みする。 [社会]

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「与ゆ党体制」とは、政治学者の中島岳志さんはこの新たな政界地図を「与ゆ党体制」と呼んでいる。野党第一党の立憲と野党第二党の維新が「野(や)党」と「与(よ)党」の中間に位置する「ゆ党」として政権運営に協力していくという意味。

衆院選が二大政党制を誘発する小選挙区比例代表並立制を採用している中で、野党は二〇一〇年代初頭の第三極ブームに始まり、旧民主党系の政党も、分裂と合流を繰り返してきた。 現在の立憲民主党が設立されてから数年、野党がかつての勢いを取り戻しているとは言い難い。

そんな時に重大なニュ-スが入ってきた。
何と枝野元代表の「与ゆ党体制」発言である。

「もう二度と消費税減税は言わない。かつて発言したのは間違いだった。」この発言にはもう二度と野党共闘(立憲・共産・れいわ・社会)はしないと言う意味を内在しているのは決定的だろう。

さらに野党共闘を主導してきた山口二郎法政大教授まで「野田元総理の国葬演説は素晴らしい。批判する勢力とは共闘しない。」などとおかしな事を言い出してしまった。かつての山口教授とは思えない「与ゆ党体制」支持の発言で有る。

権力維持という大同のために小異を捨てられる与党に対し、野党にはそのインセンティブが、政権奪取を目前にしなければ働かない。二大政党制を定着させるに至らなかった現行選挙制度の検証が必要であろう。さらに、野党が健全に機能し、今後政権交代が見られることを祈りつつ、そのために先にあげた選挙制度などの観点からも

大局的に考える政治家及び政党が現れてほしい。今のままでは戦前の大政翼賛体制まっしぐらになってしまうのも時間の問題かもしれない。

最後に下記 荻上チキ氏の論考に賛同します。ぜひ一読してみて下さい。 

野党の仕事は「反対すること」----------------

 国会での野党の仕事は、基本的には「反対すること」と言い切れます。代案を作ることは国民に対しては誠実なアクションですが、そもそも日本では、閣議決定された閣法が通る確率が9割ほどなのに対して、議員立法で成立する法案は1割程度しかない。
 となると、与党政府から出されてきた法案に対して、問題点をあぶり出していきながら、時に問題点を修正し、あるいは廃案にすることが、野党の重要な役割ということになります。代案主義というのは、強い言葉で言えば、権力側に都合の良い飼い慣らし手段であるとさえ言えるでしょう。もちろん、野党が政権交代を狙うのであれば、国民に対して代案、すなわち現政権と別のビジョンを示すことは不可欠です。しかし、国民に対して代案を提示するのと、議会において代案を提示するのとでは役割が異なるのです。
 法案を通そうとする側は、法案のメリットを最大限に主張しますが、法律というのは、それが恣意的に濫用された場合にどうなるのかということを想定しなければいけない。

 だから野党というのは、最悪のパターンを想定して反対することが大事な役割となる。むしろ、賛成ばかりする野党では、存在意義がありません。重箱の隅を突くくらい、慎重に法案に「ツッコミ」を入れることで、結果として法案を「多様な視点が踏まえられたもの」にすることが重要となるのです。「ツッコミ」には、委員会や集中審議など国会での質問だけでなく、メディア上での公開討論や、質問主意書といって、文章で回答を求めるもの、あるいは官僚に対する合同ヒアリングなど、さまざまな仕方があります。
 与党の法案をそのまま全部通していいのであれば、議会は不要です。だから、国会の主役は野党という言い方さえされることがあるわけです。選挙を通して議席を獲得した少数派だからこそ、少数の声からのチェックを最大限に実行することが、野党に求められているわけです。
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