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英語スピーキンク゛入試゛強行実施 [社会]

高校入試会場.jpg
東京都教育委員会はあまり告知をしないままに、今年11/27に都立高校入試に英語スピーキングテスト実施を強行します。大学入試でも同様にベネッセに完全委託して実施しようとしていたが、反対の世論に影響を受けて中止に追い込まれた。ところが都立高入試では強行突破してしまいました。余程ベネッセが素晴らしいのでしょうか。それとも何か裏事情が存在するのでしょうか。 

生徒は試験会場で外部音を遮断したイヤホンを着用し、15分間で計8問に答え、専用端末に音声を録音。音声はフィリピンに送られ、0~20点の4点刻みで採点されるそうです。

 認知科学や言語心理を研究する立場から 「致命的な愚策」と断じるのは、慶應義塾大学環境情報学部の今井むつみ教授。「スピーキングを入試に導入しさえすれば国際人が育つというのはあまりに短絡的。受験生、保護者、都民、あらゆる関係者にとってコストは高く、犠牲は大きく、教育的なゲインはほとんど期待できない」。これを「愚策」と言い切り、今すぐ中止すべきとまで言っています。

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◆都立入試にスピーキングテストが導入される?

タブレットから流れる問題に、一人ひとりが答えを録音し、業者により採点され、1月中旬に結果が返却され、都立高校入試に20点満点で加算される、というものです。

◆中学3年生、約8万人分の公平な採点は不可能

スピーキングテストを客観的に評価するには膨大な時間と手間がかかります東京都の中学3年生、約8万人の生徒に対して全く同じ基準で行うことは不可能。

◆評価の信頼性への疑問

評価基準を見ると、「コミュニケーションの達成度」「言語使用」「音声」をそれぞれ4段階で評価するとしていますが、厳密な区別がつくのでしょうか? 短期間(45日以内)で、海外拠点において、公平で正確な採点を行うことは非常に難しいと思います。

◆授業と英語教育への弊害、家庭の経済格差から学力格差へ

「間違いを恐れずに話そう」「世界には多様な英語がある」と教えているのに、「入試は別」とする必要が出てくるのです。保護者から、「学校でしっかり対策してもらわないと、塾に通える家庭の子と通えない家庭の子の間で差が出るのでは」との心配の声があがっています。

◆個人情報漏洩の危険性ついて

ウェブ上で生徒情報を登録する際、生徒の顔写真をアップロードすることを求められます。今年度は任意でしたが、来年度以降、公立中学校に通う生徒と都立入試受検予定者すべての名前と顔写真の情報、テスト結果が一私企業に委ねられることも看過できません。

この問題は東京都だけの問題ではありません。東京都を足掛かりに全国に広がっていく可能性も大いにありますが、これだけ深刻な問題にもかかわらず、少数の関係者にしか知られていません。

「都立高校入試へのスピーキングテスト導入の中止を求める会」より
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 民間事業者が英語教育に参入する契機となったのは「政治主導の教育『改革』にある」とのべ、第一次安倍晋三内閣の教育基本法の改定(2006年)で、「国が教育内容をコントロールすることを決めたからだ」と分析。第二次安倍内閣の第二期教育振興基本計画(2013年)で示された小学校外国語の教科化や、「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」(同年)による「英語力改善のための『英語力調査事業』」をベネッセが請け負ったことなどによる。

 都では2013年6月の東京英語教育戦略会議に産業界有識者としてベネッセが加わっていたこと、2017年12月の「都立高校入学者選抜英語検査改善委員会」で、「話すことの検査は、民間の資格・検定試験実施団体の知見を活用することが有効」と報告し、2019年3月に事業者を募集し、実質3日間で応募のあった4件からベネッセを最優秀提案者に決定した経緯を解説。


因みにに、スピーキングテストの導入中止を求める署名の数々が発表されています。

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